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看護師の勉強は紙とiPad(タブレット)どっちがいい?iPadで勉強するメリットやデメリットを詳しく紹介

解決できる悩み

  • 看護師は紙とiPad(タブレット)のどっちらが勉強に最適?
  • iPadを使った勉強のメリットとデメリットが知りたい
  • iPadを使って勉強する方法が分からない?

慣れ親しんが紙での勉強をしている方が圧倒的に多い中、近年ではタブレットを活用した勉強方法も確立しつつあります。結局、看護師が勉強する場合、紙とiPad(タブレット)のどちらが優れているのか悩むこともあるでしょう。

紙は記憶に残りやすいという強みがあるため優先されがちですが、iPad(タブレット)には圧倒的な効率化という強みがあります。

現役看護師の私は紙ベースの勉強で「呼吸療法認定士」、iPadを使った勉強で「終末期ケア専門士」を一発合格しています。

紙とiPad、どちらのメリット・デメリットもしっかり理解した上で言えるのが、どちらか一方に偏るのではなく、それぞれの特性を理解し学習の場面に応じた使い分けが勉強効率の最大化につながるということです。

本記事では私の実体験に基づき、紙とiPad(タブレット)を使った学習効果を比較し、あなたの学習効果を最大化するための最適なツールはどちらなのかを詳しく解説していきます。

この記事を読めば、あなたが紙とiPadどちらを使って勉強すればいいかが分かります。

紙とiPad(タブレット)を使った勉強方法の特徴と比較

「紙での勉強」と「iPad(タブレット)での勉強」には、それぞれどのような特徴があるのかを詳しく比較していきす。

紙での勉強は記憶の定着に強い

2024年にコクヨ株式会社は、立命館大学との共同で、「紙のノートとデジタル端末であるタブレットの筆記における記憶効果の比較実験」を大学生に対して実施しおり、次のような結果が得られています。

<成績評価>メモ・暗記学習 直後の暗記テストは、タブレットに比べてノートのほうが22%、2.5か月後に実施した復習後の暗記テストも、ノートのほうが20% 得点が高くなりました。

「ノートはタブレットよりテスト得点が2割増!立命館大学と「ノートとタブレットへの筆記における記憶効果の比較」の共同研究を実施」の一部引用

指でページをめくる触感や、ペン先から伝わる筆圧といった身体的な感覚見開きページの視覚的捉えやすさなどが記憶を定着しやすくする要因の一つと考えられます。

そして見逃せないのが、私たちに染みついた「慣れ」の力です。

多くの方が、学生時代のほとんどを紙の教科書とノートを使って勉強してきています。長年の経験によって最適化された学習スタイルを、いきなりタブレットで完璧に再現するのが難しいのは、むしろ当然のことと言えるでしょう。

だからこそ私たちは、タブレットを「紙の延長」としてではなく、全く新しい特性を持つツールとして捉えながら「有効的な活用術」を意識的に学ぶ必要があるのです。

タブレットには、紙にはないデジタルならではの強みがたくさんあります!

iPad(タブレット)は機能を活かして学習効率を向上させる

iPad(タブレット)は紙に比べ記憶の定着で劣ると言われますが、その真価はデジタルならではの圧倒的な「機能性」にあり、紙とは全く異なるアプローチで学習を劇的に効率化してくれます。

タブレットの優位性は「携帯性」「再利用性」にあります。

  • 携帯性
    参考書、ノート、筆記用具の全てを一台に集約することで、学習場所は机の上に限定されません。これまで勉強が難しかった「スキマ時間」が質の高い学習時間へと変わります。
  • 再利用性
    手書きの文字を検索したり、重要な部分をコピーして「苦手ノート」を作成したり、ノートをそのまま暗記帳として活用したりと、書いたメモを有効活用する方法は無限大です。

まとまった勉強時間を確保するのが難しい多忙な社会人や学生にとって、iPad(タブレット)が持つの優位性は少ない細切れ時間を最大限に活用し、質の高い学習を実現するための強力な武器となるはずです。

iPad (タブレット) 学習のメリット:看護師が知っておきたい【6つの魅力】

iPadを勉強に活用したいけれど、具体的に何から始めればいいか分からず戸惑っていませんか?

難しく考えてしまいがちですが、基本的には今まで紙で行ってきた勉強をそのままiPadに置き換えるだけでもいいのです。

「それなら紙のままで良いのでは?」と感じるかもしれませんが、iPad学習の真価は紙には真似できない独自の機能で学習効率を向上させられる点でス。看護師の方にとって嬉しいメリットもたくさんあるので紹介していきます。

私が実際にiPadを使った学習で得られたメリットには次のようなものがあります。

  • 学習に必要な機能がそろう
  • 場所を選ばずどこでも勉強できる
  • 学習した内容の管理・整理が容易
  • スキマ時間を有効活用できる
  • 学習内容を柔軟に修正できる
  • スマートなオンライン学習の実現

学習に必要な機能がそろう

循環器、呼吸器、消化器など。多くの看護師は所属部署の専門分野だけでなく、複数の領域にまたがる学習が常に求められています。

勉強しなければならない分野が増えれば参考書や資料は増え続けます。さらに、ノートや多様な筆記用具も必要になり、学習意欲があっても必要品の管理と持ち運びがネックになる方は少なくないです。

iPadは、Apple Pencilとアプリを組み合わせることで、学習に必要なツールをたった一つのデバイスに集約することを可能にします。

実際にどれだけのアイテムをiPadに置き換え、学習環境がどれほどシンプルになるのか見ていきましょう。

iPadの機能で置き換えできるモノの例

  • 筆記用具 → Apple Pencil
  • ノート → ノートアプリ
  • 参考書 → 電子書籍
  • 辞書 → WEB検索
  • 資料・書類 → PDFデータ
  • 暗記帳 → 暗記学習アプリ
  • 手帳 → カレンダーアプリ
  • 時計 → タイマーアプリ

iPadを学習の主軸に据えることで、これまで必要だった参考書やノート、多色のペンといっ学習用品のほとんどが不要になります。持ち物が劇的に減るにので重さによる身体的な負担は最小限に抑えられるでしょう。

分からない単語があれば、画面を切り替えるだけで即座にWeb検索できるだけでなく、暗記アプリの活用やスケジュール管理、タイマーを使った時間管理まで、学習計画の全てをiPad上で一元管理することが可能です。

iPadの「Slide Over」を活用し必要な時にWEB検索できる

初期投資はかかりますが、長期的に見ればiPadは、物理的な負担と継続的な出費の両方を削減してくれる合理的な学習ツールになります。

勉強方法は人それぞれ。iPadは様々な機能を集約できるので、あなたに合った方法を選んで実践できます。

場所を選ばずどこでも勉強できる

自宅では集中できないからと、カフェや図書館で勉強する方は多いでしょう。そこで直面するのが「物理的なスペースの制約」です。

例えば、カフェの小さなテーブルでは、分厚い参考書やノートを同時に広げるのは至難の業。必要な資料やノートを開くことができなければ、学習効率は低下してしまいます。

iPadは、参考書やノート、筆記用具の全てが一台のデバイスに集約されるため、そもそも広いスペースが不要になります。

Split View機能 (画面分割)を使えば、画面上に参考書とノートを同時に表示させれば自宅の広い机と同じ学習環境を再現できます。

今までの学習環境
Split ViewでiPadの学習環境を整える

iPadがあれば場所に縛られず、お気に入りのカフェや公園のベンチも、あなたの集中力を最大限に高める学習環境へと変わります。

学習した内容の管理・整理が簡単

学習期間が長くなるにつれ、ノートや資料はどんどん増えていきます。「あの情報どの資料に書いてあったかな?」と、貴重な勉強時間を探し物に費やしてしまうのはもったいない

iPadなら学習した内容はデジタルデータなので、情報の管理や整理が簡単に行えます。特定の分野ごとに勉強したノートや資料をカテゴリー毎に分けて整理・管理することができます。

そして特に便利なのが、Goodnotes (ノートアプリ)の文字検索機能です!

「文字検索機能」は、手書き文字さえも読み取り検索することができます。キーワードを入力するだけで、全てのノートと資料を横断し必要な情報を一瞬で探し出すことが可能です。

Goodnotesなら手書き文字を検索できる

勉強した知識は、必要な時に引き出せてこそ意味があります。iPadは、まとめた情報をいつでも簡単に取り出せるデータベースへと変わり、学習効率を飛躍的に向上させてくれるツールになります。

手書き文字検索も検索できるGoodnotesの使い方は下記の記事で紹介しています。

Goodnotes (ノートアプリ) の使い方はこちら

スキマ時間を有効活用して学習できる

看護師は日勤や夜勤、場合によってはオンコールと不規則な勤務。家庭と育児を両立しなければならない方もいるため、「まとまった勉強時間」を確保するのは非現実的と言えるでしょう。

だからこそ、継続的に学習をするためには「スキマ時間の最大活用」が必須テクニックになります。

例えば、iPadで作成したノートや資料はiCloudへの同期で、あなたのiPhoneにも自動で共有されます。共有されたデータはどこでも見れるので、通勤中の電車内や、仕事の休憩時間、就寝前の15分といった短時間が学習時間へと変わります。

iPadで作成したノートをスマホで見て勉強できる

机に向かって参考書を開く時間がなくても、スマートフォン一つで知識の確認とインプットが完結します。デジタルならではの機能を活かすことで、プライベートの時間を犠牲にせず資格取得やスキルアップといった目標達成できるのです。

私は医療系資格の勉強中に、上記の勉強方法を実践していました。

学習内容を柔軟に修正できる

紙のノートにおける大きな課題の一つが、修正の難しさです。

例えば、消しゴムは跡が残ったり、修正液で見栄えが悪くなったりと、修正を重ねるほどノートは汚くなるリスクを伴います。最悪の場合、ページごと書き直すという多大な時間的コストが発生する可能性もあるでしょう。

iPadで勉強をすると、勉強内容の修正にかかる時間と手間をほとんどなくすこができます。勉強した内容はデジタルデータのため、書き間違えた文字や図は、簡単な操作で完璧に消去することも可能に!

さらに、書いた内容を後から拡大・縮小したり、ページ内の好きな位置へ移動したりと自由自在。後から追記したい情報があったとしても、レイアウトを崩すことなくスマートに情報を書き足すことができます。

Goodnotesのなげなわツールで囲んだ内容を移動できる
Goodnotesのなげなわツールで囲んだ内容を修正できる

iPad学習は修正の柔軟性でノート作成の効率を高められるので、結果として学習全体の作業効率が大幅に向上するのです。

スマートなオンライン学習の実現

生涯学習が不可欠な私たち医療者にとって、オンラインでの研修やセミナーへの参加はスキルアップへの近道です。

PCでオンライン研修にさんかする場合、Webカメラやマイクといった機材の準備が必要になります。スマホでも参加はできますが、画面が小さいためスライドが見づらく重要な所を見逃してしまう可能性が出てきます。

iPadは高品質なカメラとマイクを内蔵しているので、追加の機材を一切購入することなくiPad一台で全ての準備が完了します。

そして、iPadの真価はそれだけではありません。Split Viewを活用すれば画面の半分でセミナー視聴し、もう半分でノートにメモを取るという、理想的な学習環境を整えることができます。

もし大画面でセミナーを動画を視聴しノートを取りたいなら、外部モニター (テレビなど)に出力することで解決できます。

USB-Cハブを使って外部モニターにiPadの画面を出力

上記の画像のように、大きいモニターにもオンライン研修やYouTubeの動画を映せます。

動画を視聴しながら手元のiPadでノートを取れるので、まさにセミナー会場で配布された資料に直接メモを書き込んでいるような、理想的な学習環境を実現できます。

iPad (タブレット) 学習の意外なデメリット:注意すべきポイント

iPadは看護師の学習をサポートする素晴らしいツールですが、もちろん完璧ではありません。

「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、私自身が実際にiPadを使い込んでいる中で気づいた、見過ごされがちなデメリットと改善策を合わせてご紹介します。

iPad学習で直面する可能性のある、主なデメリットは次の4つです。

  • 初期費用が高い
  • 使いたい電子書籍がない
  • 一覧性が低い
  • バッテリー切れの心配

上記の課題を一つひとつ解決する具体的な対策も解説していきます。

初期費用が高い

iPadの導入を考える上で、最初のハードルとなるのが価格の高さです。

下記は現行iPadの価格表です。

iPad種類発売年月価格
13インチiPad Pro (M4)2024年218,800円~
11インチiPad Pro (M4)2024年168,800円~
13インチiPad Air (M3)2025年128,800円~
11インチiPad Air (M3)2025年98,800円~
iPad (A16)2025年58,800円~
iPad mini (A17Pro)2024年78,800円~
引用:Apple公式サイト

最も手頃なiPad (A16)でも6万円近くの費用が掛かります。高性能なiPad Proや大容量モデルを選べば15万円を超えてしまうので、勉強のためだけに購入するというのは大きな決断となってしまいます。

しかしながら、iPadの価値は学習ツールになるという一面だけではありません。iPadは一台で何役もこなす汎用性の高いデバイスであるため、趣味や動画鑑賞、ゲーム、読書など様々な用途で活用することができます。

自分のやりたいことや、生活スタイルに合うのなら購入する価値は十分にあります。

iPad学習を始めるための費用を抑えるには次の方法があります。

  • iPadをセールの時に購入する
  • 中古・型落ちのiPadを購入する
  • 他社製のアクセサリを使う

Amazonなどの大規模セール期間は、割引やポイント還元率が大幅にアップするため新品を最もお得に購入できるチャンスです。 最新モデルにこだわらなければ、中古品や整備済み品を選ぶことで費用を抑えられます。

そして、Apple Pencilや純正ケースは高品質ですが非常に高価です。

勉強に使うのであれば、数千円のスタイラスペンや他社製の安価なケースで十分。他社製品を使うだけで2万円近く節約することができます

私の使ってきたiPadは全て中古品。選び方を知っていればトラブルなく使い続けられます。

iPadを安く買いたい方、中古iPadの選び方に迷っている方は下記の記事が参考になります。

iPadを安く購入するコツはこちら
中古iPadの選び方ははこちら

使いたい電子書籍がない

iPad学習の理想は、全ての参考書をデジタルで一元管理することです。「病気が見える」といったメジャーな書籍は電子化されていますが、未だに紙しか販売されていない医療書籍はたくさんあります。

iPad学習を始める前には、使いたい参考書が電子版で存在するかどうかを事前調査する必要があります。もし電子版が存在しないのなら、紙の参考書を購入してiPadと一緒に持ち運ばなければなりません。

電子書籍化されていなければiPadで勉強する利便性が損なわれてしまいますね。

ただし、参考書を職場に持ち込む予定があるのなら、紙の書籍を購入した方がいいです。

医療施設は個人のデジタルデバイスを持ち込んで仕事ができない場合が多いので、資料として書籍を持ち込みたい方は紙媒体の書籍を購入するようにしましょう。

iPad学習と聞くと全ての教材をデジタル化しなければと思いがちですが、必ずしも100%ペーパーレスにこだなくても大丈夫です。

参考書とノートアプリを併用して勉強できる

紙の参考書が持つ一覧性の高さと、ノートアプリがもつ利便性の高さ。組み合わせることで、それぞれのいいとこ取りをしながら勉強を進めることができます。

紙媒体の参考書とiPadを組みあわせて勉強することで得られるメリットも大きいです。

使いたい参考書の電子版がない場合でも、諦める必要はありません。自分で書籍をデータ化して、iPadに取り込む方法があります。

自分で書籍をデータ化する方法は次の通りです。

  • 書籍を裁断しスキャナーを使ってデータ化する
  • スキャンアプリを使って書籍データ化する

スキャナーを使えばきれいにスキャンできますが、書籍を裁断する手間がかかるため初心者には難しい

手軽さを重視したいのなら「スキャンアプリ」がおすすめです。1ページずつiPadやスマホのカメラでスキャンする必要があるものの、初期費用をほとんどかけず、簡単に書籍をスキャンできます。

スキャンアプリで書籍をスキャンしPDF化できる

大切な本を裁断する必要がないため、初めて書籍のデータ化に挑戦する方はスキャンアプリの使用を優先しましょう。

既に持っている書籍をデータ化できれば買い直しの必要もなくなります。

紙の書籍をデータ化する方法はこちら

一覧性が低い

Padは画面のサイズが限られるため、紙の資料のように一目で全体を見渡すことが難しい場合があります。

例えば、解剖図や複雑な関連図をつかって勉強する際に、紙であれば全体像を常に視野に入れながら各部位を直感的に見渡し把握することが可能。

一方iPadでは、限られた画面サイズの中で、常に拡大・縮小・スクロールを繰り返すことが必要になる場合があります。

文字や画像が小さい場合、全体像を見ようとすれば細部が潰れ、細部を見ようとすれば全体像が分かりずらくなってしまいがち。

頻繁な画面操作は、無意識のうちにストレスや集中力の低下を招く原因となってしまう場合があります。

一覧性の低さを対策する方法は次の通りです。

  • 画面サイズの大きいiPadを使う
  • 外部モニターへの出力
iPadの画面サイズによる見え方の違い

iPadは13インチモデルを選択すれば、画面が大きいので広い表示領域を確保できます。11インチ以下のiPadでも、ミラーリング機能や有線で外部モニターに映像を出力すれば一覧性を改善させることができます。

  • 常に一覧性のいい画面で作業をしたい方は13インチモデルを使う
  • 自宅での快適さと、外出時の身軽さを両立したいなら11インチ以下の小型モデル+外部モニターを使う

上記のように自分に合ったiPadを使うことで、最適な学習環境を構築できるでしょう。

私は一覧性の低さが原因で、11インチから13インチのiPadに買い替えています。iPadを勉強で使うなら13インチのモデルがおすすめです。

バッテリー切れの心配

iPad学習における最大のリスクは、バッテリー切れです。当然のことですが、電源がないとiPadはただの板となり学習を中断しなければなりません。

iPadのバッテリー駆動時間はモデルごとに異なりますが、約9〜10時間と非常に長いので、通常の使用方法でバッテリー切れは起こす可能性は低いと考えられます。

ただし、長時間の動画講義や単なる充電忘れによって、「いざ使おうと思ったら、残量がない」という事態は起こるので、バッテリー切れの心配をなくす対策を実践しましょう。

  • 外出前にiPadを満タンまで充電する
  • 外出先で長時間使用する場合は、モバイルバッテリーを携帯する

iPadを急速充電したいなら、PD対応・30W以上のモバイルバッテリーを選びましょう。

看護師に最適な勉強方法

ここまで紙とiPadのメリットやデメリットを比較してきましたが、私の結論は「紙とiPadのいいとこ取りをする」ハイブリット学習が最適解ということ。

具体的にどのような場面で紙を使って、どのような場面でiPadを活用すべきなのか、看護師の学習内容に合わせた使い分けについて詳しく解説していきます。

全体像の把握が必要な関連図は紙で実践する

全体像の把握が最優先される学習方法においては、あえてアナログな紙とペンを選びましょう。一覧性が上がることで全体像の把握と思考の整理がよりしやすくなります。

例えば、新人看護師や看護学生の学習において、疾患機序や看護問題をまとめるために活用される「病態関連図」の作成です。

関連図は多数の要素が複雑に絡み合っており、全体の繋がりを考える必要があるので、一覧性が高い紙を使った方が全体のつながりが一目でわかります。

iPadの限られた画面だと少し見づらいため頻回な拡大や縮小の操作が必要になる場合があります。

大きな紙を使うことで、病態や症状、治療、看護介入といった項目を見渡しながら、矢印を引いたり、色分けしたりして思考を整理することが可能。

もし紙とペンを使って作成した病態関連図をデジタルデータとして保存したいなら、スキャンアプリを使うことで解決することができます。

iPadだけで紙の資料をデータ化する方法はこちら

紙の参考書とiPadと併用する

100%デジタル化が難しい、あるいは紙のメリットも捨てがたいという方は「インプットは紙、アウトプットはiPad」という、役割を明確に分けた方法を検討しましょう。

看護師の方におすすめなのが、紙の参考書とiPadの併用です。

紙の参考書は、形状や質感、直接ページをめくると行った行動の中で進捗を視覚や感覚的に把握できるので理解の深まりやすさが高まります。

紙の参考書であれば病棟勤務の方も職場に持ち込みやすいですね

一方、iPadは参考書で得た知識を整理するための、検索や編集が可能な最強のアウトプットツールとなります。

例えばノートアプリ上で参考書の要点をまとめ、関連する講義資料や画像を貼り付けることで、あなただけの要点をまとめた資料集を作ることができます。

紙の参考書とiPadの組み合わせなら、紙の一覧性とデジタルの効率性という双方の恩恵を同時に受けることができます。

ちなみに、書くときの筆圧や摩擦感も記憶定着の助けになります。ペーパーライクフィルムを使えばiPadの書き心地を紙の書くときの感覚に近づけることができ、書きやすさも改善します。

勉強する時だけペーパーライクフィルムを装着

ペーパーライクフィルムの特徴や選び方はこちら

スキマ時間学習がメインならiPad学習を優先する

私たち多忙な医療者にとって、学習は「まとまった時間をいかに確保するか」ではなく、「細切れのスキマ時間をいかに有効活用するか」で決まります。

紙の参考書を使った学習では、事前の計画性が求められますが非効率を生む原因にもなります。

事前の計画と実際の行動が結びつかないような場合、負担だけが残ってしまうという非効率な状況が発生しやすくなります。

例えば、「今日はこの参考書を読もう」と決めた場合、その参考書を持ち運ぶという物理的な負担が生じます。しかし、多忙なスケジュールの中で勉強時間の確保ができなければ、その日の努力は「本を運んだだけ」という結果に終わってしまいます。

iPadなら、勉強で使うほとんどの教材を集約できるので、スキマ時間を使った学習をするのに最適です。10分という短い時間でパッと参考書やまとめたノートを見返したり、アプリを使って問題演習をしたりとあらゆる学習への取り掛かりやすさは紙にないメリットと言えます。

細切れの時間を少しの工夫で質の高い学習時間へと転換できるので、忙しい人ほどiPadがもたらす恩恵は計り知れません。

iPadを活用した勉強方法はこちら

まとめ

今回は、看護師の学習における「紙とiPad、どちらが良いか」について比較・解説してきました。

私がたどり着いた結論はどちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの長所を最大限に引き出すために組み合わせて勉強する。つまり、ハイブリッド学習こそが最適解であると言えます。

下記のように学習の目的に応じて活用するツールを賢く使い分けることが重要です。

  • 全体像を把握し思考を整理するためには一覧性に優れた紙を活用する
  • 知識を整理しスキマ時間を有効活用するのであれば効率性に優れたiPadを活用する

この記事で紹介した内容を参考にして、あなたの学習スタイルに合った紙とデジタルのバランスを見つけ出してください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

iPadのメリットが分かったら、勉強方法について詳しく見ていきましょう。

iPadを活用した勉強方法はこちら

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