終末期ケアについてもっと深めたい。
勉強するのにおすすめの資格ってあるの?
そんなあなたにおすすめしたいのが、『終末期ケア専門士』です。
2023年に資格を取得した私が、終末期ケア専門士の実際について紹介します。
本記事で解決できる悩み
- 終末期ケア専門士ってどんな資格?
- かかる費用はいくら?
- 資格を取得するメリットってなに?
- 実際の働き方ってどんな感じ?
本記事では終末期ケア専門士の概要や取得するメリット、資格取得後の実際の働き方について詳しく紹介していきます。
終末期ケアに興味がある方、資格取得を検討している方は最後までご覧くださいませ♪
終末期ケア専門士ってどんな資格?
一般社団法人日本終末期ケア協会(JTCA)により、2020年に設立された民間資格です。
終末期ケア専門士は、臨床ケアにおけるスペシャリストであり、患者さんや利用者さんの近くで「支える人」として、エビデンスに基づいたケアの実践をおこなえることを目指します。
終末期ケアのスペシャリストになれるってこと?
確かにそうだけど実際は終末期だけではなく、日々のケアに活かせるような知識も学ぶことができるんだよ!
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この資格って需要はあるの?
現在の日本では高齢者の増加により、死亡者数が急増し人口が少なくなる『多死社会』が到来していると言えます。
(令和5年 人口動態統計月報年計の概況を参照)
今後も死亡者数が増加していくことを考えると、終末期ケアの需要は高まっていくと考えられます。
これからは終末期の患者さんに関わることが増えてくるってこと?
その通り!終末期の患者さんは不安や心配を抱えながら過ごしています。
そんな患者さんにとって終末期ケア専門士は心強い存在になるでしょう!
受験資格は?
下記資格取得後、2年の実務経験があれば終末期ケア専門士の受験資格を得ることができます。
受験要項は【終末期ケア専門士 受験要項】を参照してください。
受験資格基準 | 経験2年以上 |
該当資格名 | 医師 歯科医師 看護師 保健師 薬剤師 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 臨床工学技士 歯科衛生士 管理栄養士 介護支援専門員 社会福祉士精神保健福祉士 臨床検査技師 公認心理師 救急救命士 放射線技師 介護福祉士 准看護師 臨床心理士 |
実際の合格率は?
開催年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(%) |
第4回(2023年) | 4,451 | 2,720 | 61.1 |
率直な感想ですが、合格率61.1%は以外に低いなと感じています。
背景として、様々な職種の方が受験できるため、このような低い合格率なのかなと考えています。
看護師は終末期ケアに関わることが多く、少し有利なのかもしれません。(受験した感想)
受験者数は年々増えており、合格者数も増加傾向ですが、合格率は徐々に低下しています。
出題される問題の内容が難しくなっている可能性も考えられるので、手は抜かずしっかり勉強をしましょう!
試験の日程と試験内容
試験は年に1回行われています。
試験のスケジュール
下記に2024年の試験スケジュールについて記載します。
申込期間 | 2024年10月10日(木)~10月31日(木) |
試験日時 | 2024年3月29日(金)~9月16日(月) |
結果通知 | 2024年12月下旬 |
試験会場
受験会場は全国のテストセンターから選んで予約し、パソコン試験(CBT試験)で行われます。
私は地方住みですが、家から30分位の場所に試験会場がありました。
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資格取得にかかる費用
終末期ケア専門士は受験の申込みや登録、参考書の購入などに費用がかかります。
実際にかかった費用
私が資格取得するのに実際にかかった費用についてまとめたので、参考にしてみてね!
- 受験料:10,000円+送料350円+消費税1035円
- 公式テキスト:4,500円(税込み)+送料300円(2022年に購入)
- 予想問題集:4,763円(税込み)+送料350円
- 登録料:10,000円+送料350円+消費税1035円
資格取得のために計32,683円かかっています。
これに加えて、資格更新のため、月額500円の『ココリンク』に加入する必要があります。
少額ですが、継続的に費用がかかってきます。
2024年の試験にかかる費用について
2024年の受験要項を見てみると、受験料や登録料、公式テキストの価格が高くなっていました。
2023年から資格更新の頻度が3年→5年に延長され、更新費用は実質緩和されています。
資格取得後のステップアップ
日本終末期ケア協会には終末期ケア専門士以外に次のような上位資格が用意されています。
終末期ケア上級専門士
終末期ケア上級専門士は、終末期ケアの学識や知識の習得だけにとどまらず、チームマネジメントにも力を発揮できる役割モデルを目指す資格です。
チーム管理・下位者教育などを通して、組織と人を「育む人」を育成します。
終末期ケア上級専門士になるメリットってなに?
勉強会の開催や自身が発信者になるためのサポートを受けることができるらしいよ!
終末期ケア専門士の認定登録後、ココリンクにて継続学習することで受験資格を得ることができます。
興味がある方は 【終末期ケア上級専門士 受験要項】を確認してみてください。
JTCAアドバンスインストラクター
JTCAアドバンスインストラクターとは、病院や施設、地域などで専門アドバイザーとしての役割を担い活躍できる資格です。
地域貢献活動を通じて社会に働きかける「伝える人」を育成します。
自施設から出て勉強会や研修の企画・運営などを行うのが、『JTCAアドバンスインストラクター』です!
取得して感じたメリット
実際に終末期ケア専門士の資格を取得して感じたメリットについてお伝えします。
終末期に関する専門的な知識を習得できる
終末期ケアに関する専門的な知識を習得することができます。
日常のケアから終末期に行われる治療、近年重要視されている意思決定支援のサポートや家族のケアに至るさまざまな知識を学べます。
終末期ケアに正解はなく悩むことも多いですが、学びで得た知識によりエビデンスに基づいたケアを提供できるようになります。
終末期ケアにはエビデンスが確立されていないものも多いですが、
苦しむ患者さんを支えるためには専門的な知識はとても重要になります。
ココリンクでの継続学習が可能
医療者は日々の業務に追われ、なかなか勉強に時間を割くことが難しい人は多いはず。
ココリンクではさまざまな分野の講義動画やイベントアーカイブ動画などが視聴可能でスキマ時間学習がはかどります。
さらに協会や上級専門士主催のイベントを観覧・検索・予約することができます。
オンラインセミナーや実地セミナーなどがあり、自身の知識をアップデートする機会を作れます。
私は通勤時に音声だけ流し、ラジオ感覚で勉強をしています。
なかなか勉強の時間が取れないので、ココリンクの機能は重宝してまいす。
終末期ケア専門士と名乗れる
終末期ケア専門士の資格を取得すると履歴書や名刺への記入ができます。
しっかりキャリアとして認めてもらえるため、転職などの際に役立つ可能性があります。
また、資格を取得すると認定バッチをもらうことができます。
終末期ケア専門士はシルバー、上級専門士はゴールドで色分けされています。
転職活動にも役立つのはありがたいですね。
資格取得後の働き方の変化
民間資格である終末期ケア専門士は、加算が取れるような資格ではありません。
自分の役目は勉強した知識を患者さんに還元することだと考えています。
患者さんが抱いている悩みやニードに答えられるよう日々奮闘しています。
最近は終末期ケアに関する同僚からの相談や学習会を行ってほしいとの依頼がありました。(現在内容やスライド資料の構想中)
結局、取得した資格をどのように活かしていくかは自分次第というわけです。
これからも自分にできることを続けていこうと思っています。
自分のスキルを活かせる職場で働こう!
先ほど多死社会への突入により、終末期ケアの需要が高まると説明しました。
終末期ケア専門士になると、病院では緩和ケア病棟や緩和ケアチームにおいて重要な役割を担うことが期待されます。
介護施設や訪問看護などの在宅ケアに関わる職種も、終末期ケアに関わることが多いため必要とされる可能性が高いです。
終末期ケア専門士は持っているだけでステータスになるため、
どこへの行っても重宝されることでしょう。
勉強したことを活かせる職場で働きたい、スキルを磨いて貢献したいと考えてる人も多いはず。
そんな人は、自分を成長させてくれる環境はどこなのかを今一度考えてみてもいいかもしれません。
まとめ
今回は終末期ケア専門士の概要やメリットや、資格取得後の実際の働き方などについて紹介しました。
これから終末期ケア専門士を受験しようと考えている方の参考になれば幸いです。
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